第115章 強さを求め、生きることを求む

呂鳳柔は何か用事があるようで、先に帰ってしまった。

  すぐに、他の人たちも消えてしまい、一年生の新入生3人だけが残され、お互いを見合わせて何を言えばいいかわからなかった。

  趙雪梅は方平を見ており、少し恐れの色を浮かべていた。

  楊小曼はさっきの出来事をすっかり忘れてしまったかのように、小声で尋ねた。「さっきの人が南武の王金洋なの?」

  王金洋はここ数年、一般の武大で最も名の知れた学生だった。

  楊小曼たちは以前から彼の名前を聞いたことがあったが、実際に見たことはなかった。

  魔武に入学してからは、みんな少し自惚れていて、王金洋がそれほどすごいとは思っていなかった。

  しかし今日の出来事は、彼女たちの想像を覆した。

  魔武武道社で、三級頂点の一般武大學生が、全員を圧倒したのだ!

  周妍たちは普段は話しやすい人たちだが、今日の彼女が張國儒を強く威圧したことからもわかるように、決して甘い人たちではない。

  しかし結果はどうだったか?

  かつて彼女を痛めつけた王金洋に出会っても、ただぶつぶつ言うだけで、王金洋が魔武の三級學生に挑戦すると言ったことには聞こえなかったふりをした。

  一瞬、この二人の女性は「大丈夫はかくあるべし」という感慨を覚えた。

  方平は少し困惑し、しばらくしてから言った。「俺は今、人を殺してしまったんだ!」

  「ああ...えっ...」

  趙雪梅は突然我に返り、少し恐れながら方平を見て言った。「あなた...ちょっとやりすぎじゃなかった?」

  方平は顔を曇らせた。つまり、王さんは男らしいけど、俺が人を殺すのは手荒すぎるってことか?

  彼女の相手をするのも面倒になり、方平は歩き出した。

  趙雪梅は何か不適切なことを言ったと感じたようで、急いで追いかけて説明した。「そういう意味じゃなくて...ただ...ただ思ったんだけど...彼ら...」

  彼女は言いたかった。みんな学生で、まだ若くて、明るい未来があるって。

  でも、よく考えてみると、最初の陳國龍はわからないけど、後の張國威は確かに方平を殺すと言っていた。

  そう考えると、方平が相手を殺したのも間違いではないように思えた。