陽城。
方平が陽城に戻ったとき、もう午後6時近くになっていた。
王さんからはずっと連絡がなかったので、方平は恐らく失敗したのだろうと推測した。
「逃げたなら逃げたでいいさ、どうせ俺は損してないんだから」
そう呟いていると、携帯が震えた。
方平は携帯を取り出して確認すると、メッセージの通知だった……
「おや、王さんは義理堅いな!」
方平は新しく入金された金額を見て、少し嬉しくなった。王さんは本当に義理堅いな!
「500万!」
相手は捕まったようだが、王さんは半分の利益を自分に分けてくれたのだ。方平は王金洋が実に善良だと感じた!
口では1割と言っていたのに、結果的に500万も振り込んでくれた。
少し考えてから、方平は電話をかけ直した。
電話がつながると、方平は熱心に言った。「王にいさん、これは気を遣いすぎですよ。僕は情報を提供しただけなのに、こんなにたくさんくれるなんて、申し訳ないです」
「気にするな、お前の取り分だ」
「1割って言ってたのに、半分もくれるなんて、本当に申し訳ない気分です……」
「半分?」
王金洋は少し困惑した様子で言った。「何が半分だ?10%の収益で、大体500万くらいだろう」
方平:「……」
しばらく呆然としていた方平は、突然驚いて言った。「王にいさん、つまり……」
「潘曉陽はとっくに捕まえていたんだ。ただ、彼が城塞に行ったのは、彼の実家がそこにあるからだ。
彼の財産は全て実家に隠してあって、妻も知らなかった。
俺が一度行って、ついでに物を持ち帰ってきたんだ。今ちょうど処理が終わったところだ……」
「彼は……5000万の価値があったんですか?」方平は口の中が苦く感じた。
「三級頂點武者を買収するのだから、代価が小さいはずがないだろう。お前はこの問題を考えなかったのか?」
王金洋は彼以上に驚いていた。これはごく普通のことではないか?
三級頂點武者で、しかも有名な研究所の人員で、東林武科大學の複数の勢力を背景に持っている。
こんな人物を買収するのに、数千万もなければ口も開けないだろう?