軍の新兵が邪教の武者を包囲殲滅するのを見終わった唐峰は、皆に先に営地に戻って休むよう命じた。
そして唐峰は、多くの指導者たちと再び出発した。
彼らが去っていくのを見ながら、運転を担当する数人の兵士たちは小声で言った。「主要な邪教が今回三人の高級強者と多くの中級武者を派遣してきて、今は蒼山で包囲されている。武大の指導者たちはおそらく包囲殲滅に参加しに行ったんだろう。」
方平たちのこちらは、小規模な戦いと言えるだけだった。
南江の地元の宗師が全員出動し、周辺の数省を合わせて9人の宗師が集まったのは、これらの下位三級の小魚を片付けるためではない。
「三人の高級強者?」
方平たちは驚愕した。邪教の実力がこれほど強いとは。
なんと三人の宗師級の強者を派遣してきたとは...もちろん、邪教の高級強者は地下洞窟の高級強者と同様に、高級であって宗師ではない。
「危険はないのだろうか?」
多くの人が心配そうな表情を浮かべたが、運転を担当する兵士は笑って言った。「絶対に大丈夫です。我々は9人の宗師強者を派遣したんですからね。本当に問題があれば、唐大師たちはとっくに行っているはずです。」
皆も考えてみればそうだった。指導者たちがまだ暇があって彼らの様子を見ているということは、明らかに状況はまだ順調なのだろう。
......
車はすぐに営地に到着した。
方平が車から降りると、突然営地から一人の軍人が走り出てきて、大声で言った。「方平、誰かから電話だ。応答してくれ!」
方平はその言葉を聞いて思わずズボンのポケットを探ったが...そこで思い出した。携帯電話は戦闘中に粉々になってしまっていたのだ。
「誰がここに電話をかけてきたんだ?」
方平は少し驚いた。自分でさえこの基地の電話番号を知らないのに、かけてこられるのは恐らく魔武の指導者たちだけだろう。
何も言わずに、方平は兵士について営舎に向かった。
営舎に入ると、方平は固定電話を取り、口を開いた。「方平です。」
「お前は三級頂点武者を一人殺したのか?」
この声を聞いた途端、方平はすぐに笑顔を作って言った。「やはり先生の指導のおかげです...」