同時に。
方平は目を上げて周囲を見渡し、つぶやいた。「みんなはどこだ?」
「こんなに早く走ったのか?」
「大ライオンは本当に俺を二品の部隊と行かせるつもりだったのか?」
「これは何なんだ?わざと俺を追いつかせないようにしているのか?」
方平はしばらくぶつぶつ言いながら、四方を見回した。周りは草、そして草ばかりだった。
誰も来て燃やすわけでもなく、エネルギーストーンを無駄遣いしてこの雑草を燃やすほど贅沢な人もいなかった。
頭上には、巨大なエネルギー太陽が相変わらず高く掲げられていた。
後ろを振り返って見て、方平はつぶやいた。「今戻るべきか?」
さっき意気揚々と出発したのに、今戻ったら、他の人は彼が大ライオンに追いつけなかったとは思わず、臆病だと思うだろう。
俺は厚顔無恥なのか?
方平は心の中で罵った。俺だって面子があるんだ。今戻れるわけないだろう?
「大ライオンは30キロ先の極限放射線区域に行くと言ったんだ。俺はさっきから数キロは歩いているはずだ。前に10キロの安全区域にいたことを考えると……」
方平は計算してみた。あと十数キロ歩けば、極限放射線区域の外に着くはずだ。
大ライオンたちはきっとそこにいるだろう?
前方を見つめ、方平はもう躊躇せずに、黙々と歩き続けた。
……
この時、方平から数千メートル離れたところで。
「追いついてこなかったのか?」
唐峰は眉をしかめ、心の中で軽く鼻を鳴らした。二品の部隊に残りたいなら、そこに残ればいい!
「速度を上げろ。日が暮れる前に目的地に着け。これからは街に戻らず、野営だ!」
「はい!」
学生たちは次々と速度を上げた。張紫薇は歩きながら、小声で不平を言った。「来なかったなんて、あいつ、やっぱり臆病者だわ!」
于向華は眉をしかめて言った。「そんな風に言うな。彼にも彼なりの考えがあるかもしれない……」
「勝手にすれば……」張紫薇は歩調を速め、冷淡に言った。「あいつじゃ、永遠に本当の強者にはなれないわ!」