第305章 今度こそ本当にデカいのが多い!

方平と秦鳳青の二人は走り出してすぐに、大変なことになったと気付いた!

大殿の主が追いかけてきたわけではなく、古代オオカミ獣の群れだった!

「まずい!」

秦鳳青は顔色を変え、方平も同様だった。

なぜこれらの妖獸に追われることになったのか、二人とも分かっていた。彼らが持っているものが多すぎ、エネルギーが豊富すぎたのだ。

今、妖獸たちの目には、二人は小さなエネルギー鉱山のように映っているのだ。

彼らを追わずして誰を追うというのか?

「どうする?」

方平が尋ねると、秦鳳青は少し考えて言った。「まず、荷物の一部を捨てて……」

「無理だ!」

秦鳳青は同意して頷いた。そうだ、それは無理だ。

「次に、別々に逃げよう。二人一緒だとエネルギー源が濃すぎる!」

「誰が回り道をする?」

別々に逃げるなら、どちらかが回り道をしなければならない。そうなると、リスクは大きくなる。

「お前だ!」

秦鳳青はすぐに言った。「お前は俺より気血が強いから、長く走れる。信じているぞ!」

「ふざけるな!」

方平がそんなことをするわけがない。馬鹿じゃないのか、迷子になったらどうするんだ。

「じゃあ、どうする?」

「一緒に走って、誰が不運で遅れるかだ。」

秦鳳青は罵倒しそうになった。ここから希望城まではまだ三四百里もある。彼の気血はまだ完全に回復していないし、一気に走り切れるはずがない。

方平はそうとは限らない。

その時、彼が遅れたら……

後ろの四五級の古代オオカミ獣が百頭以上いて、さらに六品の首領らしきものまで見えたことを考えると、秦鳳青は足を速め、急いで言った。「方平、置いていかないでくれ。一緒に行こう。無理なら少しの間背負ってくれ。」

「いい度胸だ!」

方平も今では息を切らしていた。一晩中血を流し、右腕の傷もまだ治っていない。多くの武士を倒し、気血は問題ないものの、体力は少し落ちていた。

しかも数百斤の重さを背負っているので、疲れるのも当然だった。

秦鳳青は歯を食いしばり、すぐに言った。「本は全部お前にやる。要らないから、どうだ?」

「要らない!」

方平は急いで断った。本は重すぎる。秦鳳青は大量に持っていて、今では以前より走るのが遅くなっていた。

「じゃあ捨てるぞ!」

「勝手にしろ。」