第312章 出関

同じ時刻。

京都。

劉大力は苦悩の表情を浮かべていた。

「行くべきか行かないべきか?」

全国一品武道大會だ。数万人の武士が集まる大會に参加しないなんて、記者として失格だろう。

「でも、あいつは四級になったんだぞ!」

劉大力は少し後悔していた。以前の方平は三級頂點だった時、騙してもそれほど怖くなかった。

しかし今やあいつは四級境界に入った。この実力差は...少し大きすぎる。

「四級武道家は三級上位より、どれくらい強いんだ?」

「人が多いから、俺のことは気づかないだろう?」

「それに、俺が得るべきものを得ただけだ。怖がる必要なんてない。」

「あれだけの武士がいるんだ。誰かが助けてくれるはず。方平が俺を殺せるわけがない。」

「金は全部使っちゃったし、今は無一文だ。殴られても意味ないだろう。」

「……」

色々と考えているうちに、突然、劉大力は歯を食いしばった。「虎穴に入らずんば虎子を得ず。こんな大きなニュースを見逃したら、記者として終わりだ。」

決心がついた劉大力は、もう迷わなかった。魔都へ行こう!

今回は独占配信権がなくても、彼の目利きで注目すべき選手を見つけて報道すれば、その選手が百強に入れば、彼の記事は価値を持ち、大金を稼げるはずだ。

……

この時、多くの人々が魔都へ向かっていた。

陽城の方圓も、じっとしていられなくなっていた。

一度の骨強化を終えた方圓は、最近気血が再び上昇し、二次骨精鍊までにはまだ遠いものの、方圓は今の自分もかなり強くなったと感じていた。

一品大會の参加資格が一級武者でなければならないという規定がなければ、彼女も参加したいと思っていた。

観湖苑。

方圓は落ち着かない様子で、我慢できずに言った。「お父さん、数日間休ませて。魔都に行きたいの。」

全国一品大會は10月10日に開幕することが決まっていたが、その時は授業があるため、方圓は行けない。

「だめだ。」

方名榮はすぐに断り、しばらくしてから言った。「今回の大會は長いんだ。最後の百強戦の時期を見て、その時に考えよう。」

初期の予選は、テレビで見れば十分だ。

百強戦なら、見に行ってもいいだろう。

実は方名榮も魔都へ行って息子に会いたかった。方平が魔都へ行ってから、彼と李玉英は一度も訪ねていなかった。

「百強戦まで待たなきゃいけないの...」