入口から数百里離れた場所。
小さな谷間で。
方平は一刀で狼のような怪物を斬り殺し、無駄口を叩かずに死体を拾い上げ、すぐ横の別の「死体」に血を注ぎかけた。
その「死体」は感覚があるようで、この時軽く震え、少し抵抗を示した。
方平はそんなことは気にせず、鼻を鳴らして言った。「お前の頭がどこにあるか分からないから、適当に血を吸わせてやるよ、これでいいだろう。」
今の李長生は、まるで肉の塊のようで、それも皮を剥がれた肉の塊で、見ているだけで吐き気がする。
「調子に乗って、かっこつけて、死んだふりか?」
「へぇ、李長生様が今日は八級を剣で斬ったとさ、調子に乗りやがって!」
「くそ、俺が肉の塊を持って帰ったら、他の奴らがお前だと分かると思うか?」
方平は罵りながら、さらにイライラした様子で言った。「どうすればいいんだ!骨は全部砕けて、壊れるものは全部壊れて、何もかもなくなったのに、なんで生きてるんだ!」
「今からどうやってお前を助ければいいんだ?」
「話せよ!口が見つからないから話せないのか?」
方平は言いながら、少し落ち込んだ様子で額を擦り、諦めたように言った。「なんで後手を残さなかったんだ?骨がほとんど砕けて、今のお前は肉の塊だぞ、これじゃどうやって助けようもない。まだ息があるなんて意外だよ、何か叶えたい願いでもあるのか?」
「よかったら書いてみろよ、俺が叶えてやるから、それで死んでくれ?」
この言葉は、李じいさんを刺激したようだ。
血まみれの肉の塊が動き始めた...指があるはずの部分で、地面に何かを書き始めた...
すぐに、方平は下を覗き込んだ。
しばらくして顎を撫でながら言った。「おや、感動して文字が書けるようになったのか?すごいじゃないか、これは何て書いてある...「滾れ」?
このじじい、恩を感じないどころか、俺に滾れだと?
俺が滾ったら、お前は妖獸の糞になるぞ、本当に俺に滾れって言うのか?」
地面で、肉塊はさらに蠢き、血まみれの「滾れ」の文字は、より鮮明になっていった。
方平は肉塊を叩きながら、不機嫌そうに言った。「暴れるな、鼻が口の中に入っちゃったら、場所が分からなくなって取り出せなくなるぞ?」