第501章 王さん、脱げ!

「巨翼王、お前は本当に私を阻もうというのか!」

一人の統率者強者がこうして死んだ。薔薇王も非常に不愉快な表情をしていた。

薔薇城には、もともとあまり強者がいなかった。

今回は成功しなければ死ぬ覚悟で来たとはいえ、七品武士は、これからまだ使い道があった。

こうして死んでしまうと、六品を何人か失うよりも、はるかに深刻だった。

空中では、巨翼王も激しく咆哮していた。

薔薇王は不愉快な表情で、続けて叫んだ。「私は界域の地に行くつもりだ。お前は本当にここで私と戦うつもりか?」

巨翼王はためらっているようだった...しばらくして、突然少し後ろに下がったが、去ろうとはしなかった。

今度は、薔薇王が進退窮まる番だった。

川を渡るべきか、それともどうすべきか?

巨翼王は去らず、ここで見物するような態度を取っている。彼を追い払うには、相手と戦うしかない。

しかし相手を追い払わなければ、海を渡る途中で奇襲されたら...それは大変なことになる。

千メートルの距離だけだ。全力を出せば、2秒で渡れる。

しかし彼のような強者にとって、2秒あれば生死を決めるには十分だ。

さらに、この場所は非常に危険だ。彼はまだ場所を変える必要があるが、今巨翼王がここにいる。妖獸を捕まえて試すつもりなのか?

妖獸を捕まえないなら、残りのこの八品と七品に道を探らせるのか?

そして今、巨翼王がすでに到着している。海を渡って界域の地に行かなければ、彼にはまだチャンスがあるのだろうか?

……

薔薇王が進退窮まっている間、方平は期待していた。この二人の九品が一戦を交えることを。

一人殺せば一人の得だ!

九級の妖獣が死んだとしても...心核腦核が取り出されても、その死体を薔薇王が持ち帰ることはないだろう。それも良いものだ。

薔薇王を殺せば、人類の敵である九品が一人減る。それも良いことだ。

この時の方平は、薔薇王の体内に大量の生命精華が蓄えられていることをまだ知らなかった。知っていれば、おそらく二人が早く戦いを始め、できれば両方とも死んでくれることを願っただろう。

しかし、これらの地窟九段は、そんなに衝動的ではない。

九品同士の戦いは、やむを得ない場合を除いて、めったに起こらない。

復活の地の武士に直面する場合を除いて。