第196章 嵐が襲う!(加筆!推薦チケットを求む!)

写真の後ろ姿を見て、夏弘業は眉をひそめた。

  葉辰の武道の実力については、おおよそ把握していた。袁景福と同じレベルだ。

  華夏宗師ランキングで350位が精一杯だろう!

  一方、唐傲の側近の唐海沈は251位だ!

  その差は埋めがたい。

  彼は首を振った。自分が考えすぎているのだろう。

  葉辰のような若者にそんな実力があるはずがない。今の彼では秦家と対峙するのも厳しいだろう。

  そう思いつつも、彼は夏若雪にいくつかの情報を送った。

  もし夏若雪が葉辰と夜通し一緒にいたのなら、その可能性は排除できる。

  遠回しに聞いた結果、夏弘業の表情が変わった!

  葉辰はたった今戻ってきたというのだ!

  まさか本当に彼なのか?

  彼の額には汗が浮かび、シャツは既に汗でびっしょりだった。

  夏弘業の隣にいる周福祿も目を細めていた。

  彼は周家を代表してこの会議に参加していたが、写真の後ろ姿を見た瞬間、彼もまた葉辰を思い浮かべた。

  この後ろ姿は、江南省武道協會の人々には葉辰とは結びつかないだろう。

  しかし、葉辰と接点のあった人なら誰でも気づくはずだ。葉辰の歩く姿勢や雰囲気は他人とは明らかに違う!

  非常に見分けやすいのだ!

  そして写真の後ろ姿は、葉辰にそっくりだった!

  彼は大きな声では言えず、会議が終わったら葉辰に電話をして状況を確認しようと考えた。

  友人として、彼はこの後ろ姿が葉辰であってほしくなかった。

  唐傲の怒りは普通の人間には耐えられないものだ。

  もし葉辰が本当に唐傲の息子を殺したのなら、彼自身の命が危うくなるだけでなく、夏家、さらには周家までもが巻き添えを食うことになる!

  これこそが宗師の怒りなのだ!

  そのほかに、唐傲の側近である馬偉奇ももちろん写真の後ろ姿が誰なのか気づいていた。

  彼の心中は激しく波立っていた。葉辰が唐傲の人間に手を出すなんて想像もできなかった!

  しかも直接首を斬るとは!

  これはまさに唐傲の顔に平手打ちを食らわせるようなものだ!