第310章 全てを掌握!(2番目)

雷樹偉は應擎から資料を受け取り、直接葉辰に渡して言った。「葉さま、これが今回の調査結果です。予想通り、これらは証拠として十分使えます。」

「世論も一時的に抑制されています。意外なことに、薬を服用した多くの人々が天正グループのために声を上げ、さらには陰謀論まで浮上し、これは天正グループの競合他社による仕組まれた事件だと言われています……」

「しかし、今最も重要なのは集中治療室の人々です。この人々は実は無実で、重要なのは医師たちが全く手の施しようがないということです。葉さま……」

話が終わらないうちに、葉辰は頷いて命じた。「病院に連れて行け。」

「はい、葉さま。」

葉辰は本来これらの人々に関わるつもりはなかったが、よく考えてみると、これらの人々は単に巻き込まれただけで、問題の発生は多かれ少なかれ自分と関係があった。

華夏武道局はこれらの人々の命など気にかけていない。

二十分後、葉辰は江南省第二病院の七階に到着した。

ある患者の前に立ち、彼は一目で問題の所在を見抜いた。

これらの患者には共通点があり、額の中心に黒点があった。

ほくろのように見えるが、実際には術法が作用しているのだ!

彼らの意識と精神を支配し、半死半生の状態にさせている!

これが一、二日続いても人体には大きな問題はないが、三日以上続けば必ず脳死に至る!

そうなれば、大羅金仙でも救えない。

華夏武道局は今回やりすぎた。

葉辰は解除方法を雷樹偉と應擎に伝え、他の病院に行って人々を救助するよう指示した。結局、江南省だけでなく、全国各地で問題が発生していたのだから。

幸い、解除方法はそれほど難しくなく、古武道の基礎がある者なら施術できる。

三時間後、事故に遭った患者たちが次々と目を覚まし、同時に全員が、事故の原因は天正グループの薬を服用したことではなく、事故の前に皆マスクをつけた男を見たと証言した!

すべてが明らかになった。

龍魂はさらに有力な証拠と容疑者全員を江南警察署に引き渡した。

警察の発表後、天正グループの騒動は完全に収まった。

今回の騒動は、影響は非常に大きかったものの、すべてが明らかになった後、かえって天正グループの製品はより人気を集めることになった!