第386章 想像を絶する!(2更新!)

葉辰は母親の方へ歩いていった。彼の両足は鉛を注いだかのように重かった。「母さん、教師寮に部屋があるから、まずそこに行きましょう」

江姵蓉は頷き、片手で葉辰を支えながら、明るい方へと向かっていった。

二人が雲和湖を離れようとした時、江姵蓉の足が止まった。

遠くから足音が聞こえ、ぼんやりと背の高い男が近づいてくるように見えたからだ。

江姵蓉は本能的に警戒心を抱いた。

林絕龍がまた現れたのだろうか?

林絕龍は本当に彼らの家族を潰そうとしているのか?

彼女の手のひらは汗でびっしょりだった!

その時、葉辰も目に冷たい光を宿し、闇の中の人影を見つめながら、いつでも行動できる準備をしていた。

どうしようもなければ、残された唯一の墓碑を起動させるしかない。

しかしすぐに、二人とも緊張が解けた。

今回来たのは他でもない、江劍鋒だった。

江劍鋒は武道臺から駆けつけ、葉辰に何かあったのではないかと確認しに来たのだが、彼の目の前にいたのは葉辰だけではなかった。

幽霊刑務所に閉じ込められていた妹の江姵蓉もいた。

彼の体は石のように固まった。

中華武道界には不文律があり、幽霊刑務所に閉じ込められた者は、一生そこから出られないとされていた!

どの勢力も干渉する資格はない。

しかし目の前の状況は一体どういうことなのか?

江姵蓉が幽霊刑務所から出てきたのだ。

彼の目には驚きと恐れの色が浮かび、その後、視線を雲和湖の方向に向けた。

雲和湖は完全に干上がり、地面は四方八方に割れ、その中心には巨大な穴が開いており、かすかな光を放っていた。

彼にはよくわかっていた。あれが幽霊刑務所の入口に違いない。

入口が開かれた、というよりも、誰かが力ずくで打ち破ったようだった。

そんなことがあり得るのか!

彼の心は激しく動揺した。

幽霊刑務所は華夏では金城鉄壁と呼ばれ、非常に神秘的な存在だった!

普通の人では発見することすらできないはずなのに、今や入口が打ち破られていた!

江劍鋒は驚愕の眼差しを葉辰に向けた。

彼には葉辰の疲弊が感じ取れた。

まさかこの小僧が打ち破ったのか?

そう考えただけで、彼の心臓は飛び出しそうになった。