江劍鋒は一歩前に出て、指を江風華に向けて言った。「もう一言でも余計なことを言えば、お前を潰す!」
江風華は黙り込んだ。江劍鋒のことは、やはり恐れていたのだ。
江姵蓉は老婦人に目を向け、真剣に言った。「中にいる老爺様のことは分かっています。私が江家に入るためには、何が必要か、きっと言われたでしょう」
老婦人は目を細め、頷いた。「江家に入りたいのなら、いいでしょう。三つの技を耐えられれば、もう邪魔はしません。老爺様が中でお待ちです」
江劍鋒は驚いて、急いで言った。「師匠、あなたの三つの技は佩蓉どころか、私でさえ耐えられないかもしれません!これは無理な要求です!」
江劍鋒は良く知っていた。老婦人は華夏宗師ランキングには載っていないが、実力は間違いなく自分を上回っている。
一撃で、江姵蓉は持ちこたえられないかもしれない!
これは自殺行為だ!
老婦人は首を振った。「もちろん、私ではありません」
そして、隣の江風華を見て言った。「江姵蓉、老爺様の指示です。会いたければ、江風華の五割の実力による三つの技に耐えればいい。反撃して防御することも可能です。ただし、私からのアドバイスですが、江家を離れた方がいい。それがあなたにとっても、江家にとってもいいことです」
江姵蓉は不気味に笑う江風華を一瞥し、一歩前に出て、拱手して言った。「ご教示願います!」
江劍鋒は急いで諭した。「佩蓉、何をするんだ!江風華がどんな手を使うか、分かっているだろう!」
しかし江姵蓉の決意は固かった。
江風華は冷笑して言った。「江姵蓉、これはお前が自ら求めたことだ!お前はずっと足踏みしているだけだが、私はとっくに境界を越えている。我々の差は蛍の光と日月のようなもの!私の一撃にどう耐えるか見物だ」
次の瞬間、江風華の体から気の波が渦巻き、広がっていき、人々の心を震わせた。
同時に、江風華は三歩踏み出し、地面が微かに震動し、一撃を江姵蓉に向けて放った!
江劍鋒は様子がおかしいと感じた。これは五割の実力どころではない。彼が動こうとした時、老婦人は既に彼の前に現れ、片手で彼の肩を押さえていた。
「劍鋒、師匠を責めないで。老爺様は江家の天。その命令に従わざるを得ないのです」
江劍鋒の体は震え、動けなくなった。
「師匠……」