方振業にとって、葉辰の存在は時限爆弾のようなものだった。
この時限爆弾は彼の生死を脅かすのに十分だった。
彼は元々、葉辰の背後にいる強者や宗門を警戒していたが、葉辰の行動を知るにつれ、殺すことを考えざるを得なくなった。
彼は自分に言い聞かせた。葉辰の行動を見る限り、常に一人で行動しており、他人の力を使ったり、背後に大能者がいる形跡は見られなかった。
たとえこの者が崑崙虛の出身だとしても、背後の者が気付くときには遅すぎるだろう!
彼の手にある魂を鎮める剣が微かに震え、眩い光を放ち、まるで今にも解き放たれそうだった。
方振業は長劍をしっかりと握り、何とかそれを制御した。
この魂を鎮める剣は強力だが、最大の問題は制御が難しいことだった。
彼の実力をもってしても、使用するには全ての真気をこの剣に集中させなければならなかった。