自分が傷つく?
そして、自分が窮地に陥っているように見える?
しかし、この自分の笑みは一体どういうことだ?
葉辰は誰よりも自分のことを理解していた。この笑みは、彼の血に飢えた支配欲の表れだった。
「葉さま、これが明日、江道山に向かう理由です」
「私はこの壁画を長い間研究してきました。最初は画面の中の青年は敗北、あるいは必死の状況だと思っていましたが、よく見ると必ず何かが見えてきます。さあ、葉さま、この壁画をご覧ください」
李家成は横に数歩移動した。
葉辰の視線も別の方向に向けられた。
今度は、葉辰の前に一振りの剣が浮かんでいた!
剣身には二つの古い文字が刻まれていた。
鎮魂。
「葉さま、この剣が江道山の二剣の一つ、魂を鎮める剣です!江道山の陣法や霊気、さらには香江の気運も、この二振りの剣と深い関係があると言われています」