第494章 主を認める!(1更)

この瞬間。

誰も魂を鎮める剣が止まるとは思わなかった!

この小僧をその場で斬り殺すべきではなかったのか!

方振業は眉をひそめた。彼は魂を鎮める剣で数え切れないほどの強者を殺してきた。ほとんど毎回、相手の体を切り裂き、血霧に変えていた!

何の抵抗もなかった!

そうでなければ、この剣が鎮山の宝として扱われることもなかっただろう!

しかし今、何が起きているのか?

この小僧に対して全く効果がないとは?

もしかして自分の真気と精血の導きが足りないのか?

方振業はもう躊躇わず、再び一滴の精血を絞り出し、魂を鎮める剣に射かけた!

「魂を鎮める剣よ、我が精血を導きとし、この者を誅殺せよ!」

冷たい怒号が天地に響き渡った!

魂を鎮める剣から「ウンウン」という音が伝わってきた!

血気が爆発した!

葉辰の前の地面はさらに四方八方に裂けていった!

しかし!

魂を鎮める剣はやはり葉辰を斬殺しなかった!

この瞬間、方振業の顔色は完全に暗くなった!

これは一体何のくだらない剣だ、重要な時に故障するとは?

孫淼と包培民の表情も明暗を繰り返した。彼らは魂を鎮める剣の強さを知っていた!

かつて華夏の国境で強者たちが騒ぎを起こした時、華夏の多くの守護者は手も足も出なかったが、魂を鎮める剣と術法を使用した!

六人の真元境の修行者を連続して斬った!

そのような強大な存在でさえ、抵抗する資格すらなかった!

しかし今、なぜ魂を鎮める剣は葉辰を殺さないのか?

全ての人の心には疑問と震えだけがあった!十数道の視線が一斉に葉辰に向けられた!

一方、葉辰の心中では万の波が立っていた!

彼は魂を鎮める剣が自分を審査しているのを感じることができ、さらに非常に強い威圧が覆いかぶさってくるのを感じた!

それだけでなく、彼の体内の血液が沸騰しているようだった。

まるでこの剣と彼が冥々の中で何らかの関連を持っているかのようだった。

「魂を鎮める剣、かつて輪廻墓地の声が一度言及したような気がする。それに祖父が彼を連れて香江江道山に入ったことを考えると、もしかして、この剣は私の血脈を発見したのか?」

葉辰はつぶやいた。