第516章 臆病者! (七更)

任啓雲の命令を聞いて、傍らの朱長老は数秒躊躇したが、やはり断固として手を出した!

強大な威圧が覆いかぶさってきた!

江問天と江劍鋒は揃って長劍を抜き、互いに目を見交わした!

「劍鋒、お前と俺は一度も肩を並べて戦ったことがない。今回は、死ぬなら名誉ある死を遂げよう、江家のために戦うのだ!」

「少なくとも江家から臆病者は出さない!」

言い終わると、二人は剣を携えて飛び出した!

剣峰が上に跳ね上がり、空気を切り裂き、まるで空気を二つに分けるかのようだった。

強大な気配の下、二人のこの一撃には全く手加減がなく、猛獣が襲いかかるように朱長老に向かって突進した。

彼らに選択肢はなく、全力を尽くすしかなかった!

どうせ既に敵を作ったのだから、思い切って行動するしかない!

朱長老も手に長刀を取り出し、強大な気の波を巻き起こしながら、瞬く間に二人の剣と衝突した。

轟!

この瞬間、江家の机や椅子はすべて粉々に砕け、完全に散乱した。

星辰の衝突も、これほどではないだろう!

四方に飛び散る剣気は、既に江問天と江劍鋒を幾分か弱らせていた。

しかし朱長老も楽ではなく、体が一歩後退した。

彼は、この二人が本気で戦うとは思ってもみなかった!

「もう引き返す道はない。」

兵器が空中で衝突し、鋭い摩擦音を発した。

火花が散り、まるで豪雨のように降り注いだ。

江問天の顔色は蒼白で、江劍鋒の顔色は惨白だった!二人とも既に実力を極限まで発揮し、さらにその極限を超えていた。

しかし実力の差があまりにも大きすぎた!

一方は門派の長老、もう一方は弟子と負傷者、どうやって戦えというのか!

肉眼で見ても明らかに、交戦の中で江問天と江劍鋒の気勢は押され始め、退いていった。次第に彼らの剣技の光が薄れ始めた。

今の朱長老の前では、彼らはただの蟻にすぎなかった!

「江問天、お前たちは諦めろ。一人の女と引き換えに江家の命が助かるなら、それは価値がある。」

朱長老が言った。

「絶対に不可能だ!」

深く息を吸い込み、江問天は怒鳴った。

長い咆哮の中、江問天の全身の真気が洪水のように奔流し、惜しみなく剣意を覆いかぶせた!

轟!

また一つの霸道なエネルギーが噴出した!

しかし全く効果がなかった!

朱長老の剣意はさらに強大で、まるですべてを打ち破るかのようだった!