第56章 死の森(1)

薄暗い室内で、警察の制服を着た4人が眠気覚ましにテーブルで麻雀をしていた!

  東側に座っているヒゲおやじの看守長が大声で笑い出した。「ハハハ、今夜は俺の手が良いな、またアガッたぞ!」

  牌を見せると、なんと一気通貫だった!

  下座の者たちから悲鳴が上がった。「マジかよ、そんなに運がいいなんて、もうかなり負けてるぞ!」

  「俺もだ、3連続で振り込んで、今月の食費全部失っちまった!」

  ヒゲおやじは喜んで叫んだ。「これが麻雀ってもんだ、勝ち負けがあるんだよ。グズグズするな、金よこせ金!」

  数人が不本意そうにヒゲおやじにお金を渡した。

  ヒゲおやじが興奮しているところで、大門がギシッと音を立てた。

  一人が警戒して急に立ち上がった。「誰だ!」

  そのとき小猫の鳴き声が聞こえてきて、みんな笑い出した。「ただの猫か、大げさだな!」

  「そうだろ?ここは帝都だぞ、誰が脱獄なんてするもんか!」

  「俺は警察署に20年以上いるが、こんなことは一度もなかったな!」

  4人はリラックスして、また麻雀を続けようとしたその時、黒い影が数人の前に現れた。

  ヒゲおやじは少し震え、何か言おうとした瞬間、葉淇が銃を向けた。バンという音とともに、彼はそのまま倒れた。

  他の3人が異変に気づいて急に振り向いた。

  3発の銃声が響き、3人も惨めに倒れた。

  これは麻酔銃で、サイレンサーも付いていた。音もなく、人を殺すこともない、ただ気絶させるだけだった。

  牢屋にいた袁明と嚴治がこの光景を見て、驚いて言った。「ボス、ボス、なぜ来たんですか?」

  「お前たちを救いに来たんだ!」葉淇は前に進み、鍵を見て言った。「鍵はどこだ?」

  「あのヒゲおやじの身体にあります!」

  葉淇は相手のベルトから鍵を取り、牢屋の大門を開け、嚴治と袁明を連れてここを離れた。

  牢屋の中で、どれくらい時間が経ったかわからないが、ヒゲおやじがぼんやりと目を覚ました。

  目を開けて見慣れた牢屋を見ると、突然昨夜起こったことを思い出した。

  彼は急に振り向き、そこで囚人がいないことに気づいた!