第353章 おじさん、家に帰らせてください

彼女は声を出して尋ねた。「お兄ちゃん、どうしたらいいの?」

擎ちゃんは昭ちゃんの前に立ち、妹をしっかりと守りながら、「怖がらないで昭ちゃん、お兄ちゃんがここにいるから、絶対に何も起こさせないよ!」

「たとえこの野生の狼が噛みついてきても、お兄ちゃんが噛まれるから。」

「狼が僕を食べている間に、君は全力で逃げるんだ。」

それを聞いて。

昭ちゃんはすぐに泣き出した。

涙を流しながら、泣きじゃくって言った。「お兄ちゃん、私たちは白ちゃんを探しに来たのに、今はこんな醜い狼たちが来ちゃって。」

「お兄ちゃんを食べさせちゃダメ!」

「もし本当に食べられるなら、昭ちゃんもお兄ちゃんと一緒に食べられる!」

「私たちはママのお腹の中で10ヶ月一緒にいて、一緒に生まれたの。今も一緒にいなきゃダメ。昭ちゃんは痛みなんか怖くない……」