彼女は声を出して尋ねた。「お兄ちゃん、どうしたらいいの?」
擎ちゃんは昭ちゃんの前に立ち、妹をしっかりと守りながら、「怖がらないで昭ちゃん、お兄ちゃんがここにいるから、絶対に何も起こさせないよ!」
「たとえこの野生の狼が噛みついてきても、お兄ちゃんが噛まれるから。」
「狼が僕を食べている間に、君は全力で逃げるんだ。」
それを聞いて。
昭ちゃんはすぐに泣き出した。
涙を流しながら、泣きじゃくって言った。「お兄ちゃん、私たちは白ちゃんを探しに来たのに、今はこんな醜い狼たちが来ちゃって。」
「お兄ちゃんを食べさせちゃダメ!」
「もし本当に食べられるなら、昭ちゃんもお兄ちゃんと一緒に食べられる!」
「私たちはママのお腹の中で10ヶ月一緒にいて、一緒に生まれたの。今も一緒にいなきゃダメ。昭ちゃんは痛みなんか怖くない……」