第406章 淇淇、見たことあるでしょう？

慌てて話題を変えようとし、ぎこちなく笑いながら陸厲沉を見て、「だから今はこのまま足が不自由なまま、病院に入院し続けるつもり？」

「以前使っていた義足なら、うちの会社にまだ在庫があるけど、とりあえず一つ持ってきて付けてみる？」

陸厲沉は「いらない！」

そのとき、葉淇がドアを開けて入ってきた。

彼女は陸厲沉の拒否の言葉を聞いて、何気なく尋ねた。「何がいらないの？」

陸厲沉は目もくれずに、すぐに答えた。「景言深が明日もまた見舞いに来るって言うから、うるさいから要らないって言ったんだ」

そう言いながら。

陸厲沉は景言深を邪魔者扱いして言った。「まだ帰らないの？」

景言深は「……」

しょうがない。

彼は告げて去った。

靳澤と一緒に出て行った。

病室には瞬く間に葉淇と陸厲沉の二人だけが残された。男を見つめながら、葉淇は諭すように言った。「彼らはあなたの親友じゃないの？どうしてそんな言い方ができるの？」

陸厲沉は何も問題ないと思っているようで、優しく笑って葉淇に告げた。「親友だからこそ、そこまで気にする必要はないんだ」

手を伸ばして葉淇の手を掴んだ。

その広くて温かい手のひらの中に握られたまま。

漆黒の瞳は渦を巻くように、葉淇だけを見つめていた。「今は誰の見舞いも必要ない。淇淇と二人きりでいたいんだ」

「子供たちだって、来なくていい。僕たち二人だけで……」

ところが陸厲沉がそう言っているときに、病室のドアが開き、擎ちゃんと昭ちゃんが入ってきた。

陸厲沉の言葉を聞いて。

擎ちゃんはすぐに眉をひそめた。

昭ちゃんはもっと直接的で、口を尖らせて、不機嫌そうに言った。「パパは私とお兄ちゃんに会いたくないんだ。邪魔だって思ってるんだね！」

陸厲沉は「……」

なんてタイミングだ。まさか自分の言葉をこの二人に聞かれるとは思わなかった。

慌てて説明し、取り繕って言った。「パパはそういう意味じゃないんだ。君たちは学校があるでしょう？それにパパはママともっと一緒にいる時間が欲しくて……」

昭ちゃんは「ほら見て、パパはママとだけ一緒にいたいの。私とお兄ちゃんは邪魔なんだ！」

陸厲沉は「……」

この件はもう説明のしようがないようだ。

彼は……