常安は驚愕した。
彼女がまさか……ハッカー大会の会場に行くなんて?
………
今、ハッカー大会の会場では、競技が熱く繰り広げられていた。
参加企業の幹部たちが全員集まっていた。
身分と地位が高貴な大物たちが休憩エリアに座り、時折競技エリアの状況に目を向けていた。
休憩エリアの正面には、壁に巨大な電子スクリーンが掛けられていた。
そこには次々と破られたソフトウェアや、異なるハッカーに破られた時間、そして最後の欄には平均時間が表示されていた。
平均時間が最も長いものが、最高のソフトウェアを意味していた。
現時点で、多くの小さな企業のソフトウェアがすでに敗退していた。
毎年こんな感じで、最初に淘汰されるのはいつも小企業の製品だった。