第124章 彼女のために崔銘に立ち向かう

まるで垂直落下のようで、前代未聞だ!

  崔氏の株価の暴落は、全国を震撼させたと言えるだろう。

  崔銘はあらゆる手を尽くしたが、暴落の勢いを止めることはできず、わずか1時間で崔氏は甚大な損失を被った。

  恐らく2日もすれば、崔氏は店じまいすることになるだろう。

  この恐ろしい状況を目の当たりにした崔銘は、その場に崩れ落ち、呆然としていた。

  夏星河たちも、崔氏の損失がこれほど深刻になるとは予想していなかった。

  恐らく彼らが手を下さなくても、崔氏は終わりを迎えるだろう。

  夏智は興奮して言った。「これが報いだ!崔銘は悪事を重ねてきたから、彼に復讐したい人はきっと大勢いるはずだ。今回チャンスを掴んで、彼らが見逃すはずがない?ハハハ、天が味方してくれたんだ。崔銘はおしまいだし、夏無雙と吳蓉も終わりだ!」

  蕭墨も同様に興奮していた。

  彼は興奮のあまり目が赤くなり、「これは本当なのか?崔銘が終わるなんて……」

  1週間前には、こんなに早く崔銘の報いを見られるとは思いもしなかった。今見ていても、まるで夢を見ているような気分だった。

  崔銘は本当に終わるのだろうか?

  天はついに目を覚ましたのだろうか?

  蕭墨の心の中の興奮は誰にも理解できないものだったが、これでもまだ足りない。彼はどれほど崔銘が無残な最期を遂げることを願っていることか!

  しかし、夏星河は何か考え込んでいるようだった。「何か変だわ」

  「何が変なの?」夏智は不思議そうに尋ねた。

  「崔氏の株価がこれほど暴落するのはおかしいわ」

  夏智は笑いながら言った。「姉さん、この程度の変さは全然問題ないよ。多ければ多いほどいいんだ。崔銘が変な死に方をしたって、僕は何とも思わないよ」

  そうだな、この程度の変さなら心配することはない。どうせ崔銘が不運なだけだ。

  ただ、夏星河は背後で誰かが手を貸しているような気がしてならなかった。そうでなければ、崔氏がこんなに速く崩壊するはずがない。

  しかし、彼女もそれ以上深く考えることはなかったし、その人物が席牧白である可能性も考えもしなかった。