席牧白は無表情で夏夢を見つめ、彼女の不安げな目つきの中で、冷たく言った。「お前のために、良い体を見つけてやろうと思ってな」
夏夢は一瞬固まった。
彼がこんな話をしに来るとは思わなかった。
「だが、大人しくしていろ。この体をしっかり守れ。夏星河に何もなければ、お前に全てを与えてやる。もし彼女に何かあれば、お前の命を取る。分かったか?」席牧白は冷たく尋ねた。
夏夢は呆然と頷いた。「分かりました」
「よろしい」肯定の答えを得て、席牧白はようやく立ち去った。
夏夢は不思議に思った。これだけを言いに来たのだろうか?
なぜか、何か起きたような気がして仕方なかった……
でも、自分には関係ないだろう。この体にいる限り、安全なはずだ。
しかし、なぜか'夏星河'というお守りを持っているのに、安心感が得られなかった。