結局のところ、彼が接触しなければならないのは、極めて凶悪な違法組織なのだ。
席牧白は彼女の心配を感じ取り、思わず口元を緩めた。「行かなければならないんだ。私が行くことで、その組織を調べ出し、証拠を見つけることができる」
「いつ行くの?」
「二、三日後には出発する」
夏星河は頷き、それ以上は何も言わず、ただこう言った。「あなたはその組織を見つけるだけでいい。あとは私に任せて」
席牧白は眉を上げ、すぐに彼女の意図を理解した。
「わかった」彼は断らなかった。
席牧楠は理解できなかった。「お嫂さん、任せるってどういうこと?封少煌の弱みを見つける方法があるの?」
「ええ」夏星河は頷いた。
席牧楠は驚きの表情で目を見開いた。「わぁ、本当?でも、どうやって?そんな組織の情報って、簡単には調べられないでしょう」