第424章 これからの道には、必ず私がいる

自分の考えをしっかり持ち、常に自分のやっていることを理解している女性だ。

誰にも頼らず、自分で問題を解決することを好む人だ。

もし彼女に誰かに頼ろうという気持ちが少しでもあれば、それはもう夏星河ではない。

今の夏星河にもなれなかっただろう。

彼も分かっていた。彼女は多くの男性以上に頼もしい人物だということを。

言わば、その孤高な心意気は誰にも負けないのだ。

彼が彼女にこの安全な場所で何もせずにいることを求めても、それは不可能だ。彼女は決して自分の運命を他人に委ねるような人ではないのだから。

たとえその人が彼であっても、彼女はそうはしない。

彼女の運命は神様でさえ決められないのに、まして彼なんて……

席牧白はその孤高な心境を理解していた。なぜなら、彼も同じような人間だからだ。

理解しているからこそ、このように彼女を尊重し、少しも不快な思いをさせまいとしているのだ。

同じく彼女を理解しているからこそ、瞬時に決断を下した。

「いいよ、一緒に行こう。君のやりたいことをやればいい。僕は全面的に支持する。」

夏星河は彼がこんなにあっさりと承諾するとは思わなかった。

彼女は再度尋ねた。「私が行ってしまえば、席家に大きな問題が起きるかもしれないのに、怖くないの?」

席牧白は傲然と笑った。「席家はこの程度の問題など恐れない。これくらいの問題に耐えられないようでは、将来なんて語れないさ。安心して、潰れたりしないよ。」

彼女が去っても、席家は潰れない。

席家が潰れない限り、必ず反撃の機会はある。

途中の損失について、席牧白は気にしていなかったし、席家もきっと惜しまないだろう。

大事を成し遂げる者は、ゼロからやり直すことを恐れない!

夏星河は思わず笑みを浮かべ、さっぱりとした口調で「分かったわ、そう決めましょう。安心して、席家に私のせいで無駄な損失は与えないわ。」

席牧白も笑みを浮かべた。「君が無事なら、何も損失じゃない。」

夏星河の目が一瞬揺らぎ、立ち上がって言った。「じゃあ、今すぐ行きましょう。時間を無駄にしないで。」

席牧白は彼女に手を焼くような表情を見せた。「君って、疲れを感じることはあるのかな?」

なぜいつもこんなにエネルギッシュなのだろう?

なぜ辛くて危険なことほど、やりたがるのだろう?