第471章 顔が少し痛い気がする

事故のはずがない。

山禾たちに向かって発射された銃弾は、直接当たらなくても流れ弾で怪我をさせる可能性があった。

「早く止めさせて!」夏星河は慌てて制止した。

席牧白は彼女を暗く見つめながら、無邪気な口調で言った。「この部隊は私の指揮下にはないんだ。」

お前の指揮下じゃないって、さっきは何で命令できたんだ?

フィリップでさえ、その厚かましさに内心で罵らずにはいられなかった。

「あなたの?」夏星河はフィリップを見た。「お願いだから、止めさせてくれない?」

「もちろんできますよ。」フィリップも厚かましく無邪気に笑った。「でも、無線機は私の手元にないんです。」

彼の無線機は席牧白に奪われていたのだ。

夏星河は一気に席牧白の手から無線機を奪い取って彼に渡した。「これで命令できる?」