第446章 私たちは仲間だ

それは席牧白がY国での業務を円滑に進めるために、特別に開設した口座だった。

しかも個人口座ではなく、企業口座だった。

その口座を通じて席牧白本人までは辿り着けない。

しかし、口座とパスワードを知っているのは、席牧白と夏星河だけだった。

飛行機の中で、席牧白は全てを彼女に話していた。

何か不測の事態が起きた時のために、夏星河が必要な時にお金を引き出して使えるようにと願っていたのだ。

しかも、いくらでも使えるように!

案の定、夏星河は簡単に1億ドルを引き出すことができた。

この程度の金額は席牧白にとっては大したことではないが、今の夏星河にとっては非常に重要だった。

彼女はこの資金を使って強くなる必要があり、また席牧白の居場所を探すためにも必要としていた……

お金が着金すると、支店長はすぐに積極的に夏星河の要望に応えた。