フィリップは冷たく笑った。「恐ろしい?私が本当の恐ろしさを教えてやろう!この組織は潰さねばならない。奴らの存在自体が巨大な脅威なのだ。」
チャールズたちは黙り込んだ。
彼の言うことは正しかった。この組織の存在は非常に大きな脅威だった。
実際、Y國がこれほど混乱しているのも、この組織と無関係ではなかった。
彼らは武器の密売を横行させ、この國の動乱を絶えず引き起こし、より多くの暗部を水面に浮かび上がらせ、この國の混乱をさらに加速させていた。
彼らがいなければ、この國はもっと安定していただろう。
「よし、協力しよう!」チャールズは断固として言った。成功するかどうかに関わらず、一度は努力してみたかった。
努力しなければ、この國は悪化する一方だ。
「私たちも力を貸そう。この組織を潰したいと思っていたんだ!」山禾も同様に断固として言った。
他の者たちも次々とうなずいた。
この瞬間、彼らの心の中にはそれぞれ使命感が自然と湧き上がっていた。
夏星河は満足げに言った。「安心して、私たちの努力は無駄にはならない。この組織は必ず壊滅させる。」
彼女と席牧白は彼らを潰さなければならなかったから。
潰さなければ、自分たちに大きな隠患を残すことになる。そして彼らは敵に後路を与えることは決してなかった。
草を刈るなら根まで絶やさねばならない!
こうして、全員の意見が一致し、この組織を壊滅させることを決意した。
同時に、席牧白は密かに夏星河にフィリップのことについて話した。
「彼と協力するのは、彼の勢力が大きいからだ。そして彼はIV組織と血で血を洗う仇敵関係にある。」と席牧白は言った。
夏星河は不思議そうに「どんな仇?」と尋ねた。
席牧白は低い声で説明した。「フィリップの両親はIV組織に殺され、妻も連れ去られた。この組織は常に彼の妻の命を人質に取って脅し、フィリップは彼らに手を出せないでいた。」
「なるほど。」夏星河は頷いた。「この組織は確実に多くの人の弱みを握っているんだわ。」
そうでなければ、彼らがこれほど傲慢に振る舞い、まだ潰されていないはずがない。
席牧白は頷いた。「その通りだ。取り込めない者は脅すか排除する。この國がこれほど混乱しているのも、内部から腐敗が始まっているからだ。」