第484章 同じベッドで眠る

夜が深まっていく。

皆が眠りについた中、夏星河と席牧白はまだ仕事を続けていた。

二人とも精力的で、少しの疲れも見せなかった。

テーブルの上の食事はとっくに冷めており、二人は一口も口にしていなかった。

席牧白は夏星河の頑張りを心配に思い、休むよう勧めたい気持ちはあったが、そうしなかった。

彼は分かっていた。今の彼女に必要なのは休息ではなく、邪魔されたくないということを。

彼にできることは、ただ彼女を助け、共に戦うことだけだった。

ついに、二人の努力の末、夏星河はIV組織の本拠地を突き止めた!

彼女は喜びのあまり声を上げた。「ここよ!」

席牧白は身を乗り出し、同じように笑みを浮かべた。「やっと見つけたね」

「そう、やっと見つけたわ」夏星河は微笑んで言った。「今すぐにシステムに侵入するわ」

「明日にしよう」席牧白は急いで止めた。「一日中何も食べていないし、休息も必要だ。場所は見つかったんだから、後は早く済むはずだ。急ぐ必要はない」

夏星河も彼の言う通りだと思った。

休息を取らないと、これからの作業に支障が出る。

「そうね、少し休もう。あなたも何も食べていないでしょう。食事を済ませたら早く休みましょう」

席牧白は口元を緩め、彼女の手を取って立ち上がった。「キッチンに行こう。何か作ってあげる」

夏星河は断らず、彼についてキッチンへ向かった。

フィリップの邸宅はまだ明かりが灯っていたが、皆は眠っていた。

席牧白は夏星河を連れてキッチンに入ると、冷蔵庫に彼らのために用意された料理がたくさんあるのを見つけた。

彼はステーキとパスタを二人分温め、食事を始めた。

夏星河は食べながら彼と事について話し合い、席牧白は真剣に聞きながら、丁寧に彼女のステーキを切り分けていた。

「考えてみたけど、やっぱり残りの作業も今のうちに終わらせたほうがいいわ。終わっていないと落ち着かないの」

「赤ワインはどう?」席牧白は答える代わりに尋ねた。

夏星河は少し驚いたが、頷いた。「いいわ」

席牧白は彼女にグラス半分のワインを注いだ。ステーキと赤ワインの相性は、いつも良かった。

夏星河は思わず全部飲んでしまい、その結果すぐに眠気が襲ってきた。

口の中の食べ物もまだ残っているのに、もう眠くてたまらなかった。