第550章 寶華の値上げを待つ

そして寶華は金の力で取り戻した名声が、再び地に落ちた。

しかも今回は前回よりもっと酷い落ち方だった。

自分で自分の首を絞めていったからだ。

彼らは度々分不相応な行動を取り、人々の軽蔑を買うばかりだった。

加えて二度とも、席家が彼らの倍の値段を付けたことで、寶華の底力のなさが際立った。

しかし、みんなはまだ期待していた。寶華がまた値上げするのかどうかを。

ただ、先に株を売った人たちは皆、後悔の念に駆られていた。

なぜもう少し待って売らなかったのかと。

あんなに多くのお金を損して、本当に心が痛む!

そして寶華と席家の株を持っている人々は、軽々しく手放すことができなくなった。

もしかしたらまた値上がりするかもしれないから。

少なくとも席家の株を持っている人々は手放す勇気がなかった。寶華の値上げを待っていたからだ。