第581章 世界一強靭な心臓

夏星河は断固とした態度で言った。「でも、私が行かなければ、私たちは皆危険な目に遭うわ」

「……」

彼女の言うことは正しかった。林康が当選すれば、夏星河を含め、彼らは誰も逃げられない。

「やはり行かせるわけにはいかない」席おじいさんは依然として拒否した。

「確かにお前は賢くて、能力もある。だが、結局のところ女なのだ。お前が行って何ができる?この選挙は國の大事だ。行ったところで何もできないだろう」

夏星河は頷いた。「分かっています。でも、試してみる価値はあります。もしかしたら、彼らに対抗する機会が見つかるかもしれません」

「そんなに簡単に見つかるなら、今まで待つ必要があったのか?」

「どんな殺人事件でも、どんなに緻密な犯人でも、必ず抜かりがあるものです。林家は必ず数々の罪を重ねているはずです。彼らが必ず隙を見せると信じています。ご老人、私は潜在的な危険が好きではありません。現状を知った以上、傍観者として運命に身を任せることはできません」