一緒に?
死にたいのか!
席牧白は気まずそうに咳をして、「私も入りたいだけだ。先に行って、後で入るから」と言った。
「休んでいた方がいいわ。でないとお風呂で気を失うわよ」夏星河はそう言って浴室へ向かった。
席牧白は彼女の気まずそうな様子を見て少し面白く思った。
彼女は本当に人を慰めるのが下手だが、それが可愛いと思った。
そして再び目を開けて彼女を見られることに、幸せを感じていた。
幸い、二人とも生き残れた……
さらに幸いなことに、怪我をしたのは彼で、彼女ではなかった。
そう考えると、席牧白は自然と林軒と林家のことを思い出し、その目に冷たい光が宿った。
この借りは、必ず何倍もの形で林家に返してやる!
だから林家の得意げな態度も長くは続かないだろう。
同時に、夏星河が今回彼を救うために、彼の復讐のためにこれほど尽くしてくれたことを思うと、席牧白の心は感動と喜びで満ちた。
もしかして、彼は彼女の心の中で既に深い位置を占めているのだろうか?
そうでなければ、彼の復讐のためにA市まで一人で来るはずがない。
きっとそうだ、彼女は今、彼のことをとても大切に思っているに違いない!
席牧白は考えれば考えるほど落ち着かなくなり、体を起こして浴室の方を見た。中からシャワーの音が聞こえてきて、彼の体は何故か熱くなってきた。
どうしよう、一緒に入りたい。
でも、それは無理だ。夏星河の許可なしに入ったら、きっとひどい目に遭うだろう。
席牧白はイライラしながら横になり、耐え難い思いで待つしかなかった。
……
夏星河は気持ちよく熱いお風呂に入り、そして着替える清潔な服がないことに気付いた。
幸い浴室にバスローブがあったが、バスローブを着るのは何となく艶めかしい感じがする。
でも着ないともっと艶めかしいでしょう!
夏星河は少し迷った後、結局着ることにした。ただし、しっかりと身体を隠すように着た。髪を乾かして浴室を出ると、席牧白が既に眠っているのが分かった。
彼はとても疲れているようで、深い眠りについていた。
夏星河は彼の体調が良くないことを知っていたので、休ませておこうと、静かに近寄って彼の隣に横になった。