これらの変化を林家は見ていて、とても喜んでいた。
林家は最近、まさに喜びごとが重なり、気分が爽快だった。
林おじいさんは得意げだった。やはり当時密かに打った手は間違っていなかった。今日、確かに大きな効果を発揮したのだ。
林家が当選さえすれば、沈茹は口実を見つけて童嫣と林軒の婚約を解消させるだろう。
そうなれば、もう童嫣の身分を利用する必要はなくなる。
もちろん、童嫣と林軒の間には何も起こっていない。すべては他人を欺くための口実に過ぎなかった。
童嫣は林軒のことが大好きだったので、嘘をつくことも気にしなかった。彼と一緒にいられさえすればよかったのだ。
林軒も童嫣との婚約を気にしていなかった。どうせ本当に結婚するわけではないのだから。
それに、彼らがいとこ同士という身分は一生明かされることはない。
そして、これらすべては林家の未来のためだった。
林家があの地位に就きさえすれば、他のすべての問題は解決できる。
最近、大統領の体調が悪化していることもあり、林家はますます落ち着かなくなっていた。
今では大統領がすぐにでも辞任を表明し、次期選挙が行われることを切望していた……
しかし、林家が再びすべてが手の届くところにあると思った時、陸祈が突然、機械の心臓の研究が成功したと発表した!
大統領の病気が治せるようになったのだ!
この知らせを聞いた時、林家は大きな衝撃を受けた。
これは沈茹が密かに伝えてきた情報だった。
「陸祈が本当に作り出したのか?」林おじいさんは信じがたい様子で言った。「ずっと適切な材料が見つからなかったはずだが?」
「見つかったんです。陸祈の話では、席家が密かに探すのを手伝って、それから夏星河が自分で作り上げたそうです!」沈茹は恨めしそうに言った。「あの女はどうしていつもこっそりとこういうことをするの?」
機械の心臓の設計もそうだったし、今回の製作もそうだった。
彼女は何もかも密かに進めていて、一切の情報を漏らさなかった。
林おじいさんは顔色を暗くして言った。「あの女を生かしておけないと分かっていた!毎回私たちの邪魔をする。今回も完全に私たちの計画を台無しにした!」
林軒は目を細めた。彼も、あの女がこれほどの能力を持っているとは思っていなかった。