505.私はあなたの人生の後半を担当する

陸墨擎は彼女に近づいていき、喬栩は本能的に一歩後ずさりして、軽く「うん」と答えた。

陸墨擎から目を逸らして食器を洗おうとすると、彼がまた近づいてきた。

「奥さん、実は他にも一つ、二人で分担して協力できることがあるんだ」

「何？」

喬栩は何気なく尋ねながら、シンクの方へ行って食器を洗い始めた。

陸墨擎は彼女の後ろに立ち、背後から両手を回して彼女の腰を抱き、顎を彼女の肩に埋めた。

喬栩の体が一瞬硬直し、目を暗くして冷たい声で言った。「離れて」

陸墨擎は彼女が自分を即座に押しのけなかったことに内心喜び、さらに図々しくなった。

彼女を放すどころか、体を自分の方に向かせ、顔を近づけながら、漆黒で深い瞳で彼女の少し慌てた目を見つめ、かすれた声で言った：

「奥さん、相談に乗ってくれないか？」

喬栩はこんな陸墨擎に対して、ますます対応できなくなっていることに気づいた。彼が甘えてくると、津波でさえ太刀打ちできないほどだった。

彼のその愛情深い目でじっと見つめられると、喬栩の心は緊張して落ち着かなくなった。

「何を相談するの？」

「これからは、僕が君の人生の後半を担当して、君は僕の下半身を担当してくれないか」

喬栩は最初、彼の言葉の違いが分からなかったが、この「小悪魔」が彼女の手をある場所に導こうとした時、やっと彼の言葉の「生」と「身」の違いを理解し、顔が一気に曇った。

「陸墨擎、出て行きなさい」

彼女は歯を食いしばって厳しく言い、手を止めることなく、彼をキッチンの外に強く押し出し、続いてキッチンのドアに鍵をかけ、振り向いて食器を洗い始めた。

陸墨擎の先ほどの厚かましい言葉を思い出すと、喬栩は歯ぎしりするほど腹が立ち、食器を持つ両手に、まるで食器を二つに割れそうなほどの力が入った。

そのとき、彼女の脳裏に突然一つの光景が浮かんだ。

彼女が陸墨擎の太腿に跨って座り、彼の首にしがみつき、積極的に彼の歯の隙間を開き、深く侵入していく……

その光景に驚いた喬栩は、ガチャンという音とともに手に持っていた食器をシンクに落とし、それは突然二つに割れた。

彼女は反射的に手を伸ばして取ろうとしたが、手の付け根が陶器の鋭い縁で切れ、血の跡が付いた。痛みで喬栩は眉をしかめた。