第46章 独身30年の手の速さ

「俺と秦萱の間に何かあったとしても、そんな些細なことで彼女を頼りに行くわけにはいかないだろう。男としての尊厳はどうなる？それに、実際には秦萱と俺の間には何もないんだ」と韓森は苦笑いしながら言った。

「鋼甲団では、秦団長の言葉だけが楊組長に効くんだ。彼女が出てこない限り、明日は絶対に行けないよ」蘇小橋は韓森の腕を引っ張りながら、目をキラキラさせて言った。「兄弟よ、面子や尊厳なんて何の価値もないだろう？神血生物こそが本当に大事なんだ。もし本当に秦団長と何かあるなら、使える手は何でも使うべきだよ。土下座して謝るとか、キーボードに頭を打ち付けるとか、そんなの大したことじゃない。死に物狂いで****でも、彼女に頼んで行かせてもらわないと。兄弟、大局を考えろよ」

韓森は溜息をつきながら言った。「残念ながら、俺と秦団長の間には本当に何もないんだ」

「じゃあ本当にダメだ。みんなが神血生物を狩りに行ってる間、俺たちは基地で弓の練習をしてるしかないんだな」と蘇小橋は意気消沈して言った。

「そんなに落ち込むことはないよ。確かに俺と秦団長の間には何もないけど、明日行きたければ方法はあるんだ」と韓森は笑いながら言った。

「何か手があるのか？」蘇小橋は急に希望を取り戻し、期待に目を輝かせて韓森を見つめた。

「今日これらの矢を全部射切ればいいだけさ」と韓森は大量の練習用の矢の束を指さして言った。

蘇小橋は風船から空気が抜けたように力なく言った。「兄弟よ、一人千本の矢で、しかも百五十メートル先から射って、的に当たらなければカウントされないんだぞ。今日どころか明日でも無理だ。三日か五日はかかるだろう」

「そうとも限らないさ」韓森は練習用の弓を試してみた。7.0の練習用弓は終末の魂よりもずっと軽かった。終末の魂も7.0の力で引けるとはいえ、それは何とか引けるという程度で、7.0の力があれば7.0の練習用弓で連射練習ができる。実際の負荷は大きく違っていた。

練習用の矢を一本取って弓にセットし、すぐに的に向かって放った。百五十メートルの距離を一瞬で飛び、的の中心に命中した。

韓森は止まることなく、次々と矢を放っていった。毎回中心に当たるわけではなかったが、すべての矢が的に命中していた。