第76章 聖天使

あの超核遺伝子術の説明を見ただけで、韓森は思わず涎を垂らしそうになった。身体素質に極めて高い要求があり、脱変を一度経なければ修練できないような超核遺伝子術は別として、様々な神秘的な超核遺伝子術に目を奪われ、どれも手に入れたいと思った。

しかし、S級聖堂カード一枚で交換できる超核遺伝子術は一つだけ。韓森は基礎を固められる種類の超核遺伝子術を選ばなければならなかった。この一つの超核遺伝子術があれば、妍ちゃんは貴族学院の学生たちと比べても、スタートラインで遅れを取ることはないだろう。むしろ有利かもしれない。結局のところ、貴族学院でさえ、学生にこれほど高級な超核遺伝子術を修練させることはできないのだから。

最後に韓森は慎重に長時間吟味した末、『聖天使』という超核遺伝子術を購入することを決意した。説明によると、この超核遺伝子術は全身の遺伝子改善に大きな効果があり、比較的成熟した高級超核遺伝子術だという。修練過程は穏やかで、リスクも少なく、基礎作りに適している。すでに多くの人が修練しており、効果も非常に良好とのことだった。

この超核遺伝子術は韓森の全ての要求を満たしていた。修練が容易で、リスクが低く、さらに修練者の数も多いため、母と妍ちゃんが『聖天使』を修練していることが発覚しても、特に目立つことはないだろう。

『聖天使』の資料を持って天網を離れた韓森は、その修練方法を詳しく確認してみた。すると驚くべきことに、聖堂のS級である『聖天使』でさえ、彼の『氷肌玉骨の術』には及ばないことが分かった。

「あの雪隆雁は一体何者なんだ?こんな超核遺伝子術を持っているなんて」韓森は『氷肌玉骨の術』を公にしなかったことが正しい選択だったと、ますます確信した。

『聖天使』と『氷肌玉骨の術』は同種の超核遺伝子術であり、韓森が改めて修練する必要はなかった。しかし今後、他人に自分が修練している超核遺伝子術を尋ねられた時、『聖天使』と答えることができる。これも彼が『聖天使』を購入した理由の一つだった。『氷肌玉骨の術』は確かに『聖天使』と少し似ており、部外者には見分けがつきにくいのだ。

韓森は『聖天使』の資料をしまい、家を出て聖華学院へ韓妍を迎えに行った。彼は韓妍に『聖天使』を修練させるため、しばらく寄宿舎生活を中断させることにした。