第103章 王者と雑魚の戦い

やはり十二級の大地震だった。この大地震は各メディアで話題が広がり続けていた。

林風は決勝戦で会うと約束したが、その相手は伊東木ではなく、ずっと実力不足と言われていたB神だった。

各メディアがこの件を報道し、『神戦の天下』の方明全は林風がB神と対戦を約束した理由を様々な角度から分析して興奮していた。最後に五文字で結論付けた——B神は強い、と。

しかし、明らかに各メディアやファンたちはこれについて全く異なる見解を持っており、林風という過去の選手が話題作りをしているだけだと考え、林風も一緒に批判された。

「本当にゴミだな。去年の二位だって?目が節穴だ。二位なのも当然だ。今年も二位止まりだろう。うちの伊東木が人の道を教えてやるさ」

「二位?持ち上げすぎだろ。今の実力じゃトップ10に入れれば御の字だぜ」

「これが何だって?二人の弱鷄の惺惺相惜しみか?」

「ハハハ、東木様最高!まずB神を秒殺して、次に林風を片付けて、誰が本当の王者か見せつけてやれ」

「ゴミめ、目利きもなにも。対戦するなら当然うちの伊東木だろ」

「伊東木じゃなくても、せめて唐真流だろ?運だけのB神を選ぶなんてどういうことだ?」

天網ではこの件で大騒ぎになっていたが、当事者の林風と韓森は全く気にしていなかった。一人は家で唐真流や方景奇たちとお茶を飲み、もう一人は転送ステーションの訓練ホールで『神の手』をプレイしていた。

韓森は唐真流との練習以外の時間は『神の手』をプレイしていたが、進化者四級の難易度をクリアできずにいた。いつもあと少しのところで、時々小さなミスを出してしまう。

韓森は自分の身体能力と反応速度が限界に達していることを知っていた。肉体に新たな breakthrough がなければ、成績は上がらないだろう。

『神の手』の練習を一時中断し、韓森は二本の短剣を手に取り、左右両手で袖の刃の練習を始めた。ギャンブル中毒者のように派手には使えないが、すでに袖から短剣を取り出したり、手の短剣を袖に戻したりすることは上手くできるようになっていた。

目の良い人でも、彼の手の動きを見るのは難しかったが、これはまだ袖の刃の入門レベルに過ぎなかった。