試合当日、韓森は第七倉庫から直接シルバーキラーを出してきた。戰甲の試合では自分の戰甲を使用して参加することができる。
結局のところ、それぞれが熟練している戰甲が異なるため、全員に同じ戰甲で競技させることはできない。
自分の戰甲を持っていない場合は、公式提供の戰甲を使用することもできる。星宇グループは星宇カップのスポンサーとして、かなり良質な戰甲を提供しており、それらは100万以上、時には数百万もの価値がある戰甲だ。
しかし、多くの学生が自分で購入した戰甲を使用している。一般的に、本当の実力者は普段使用している戰甲で試合に参加する。戰甲の各機能やパラメータは、普段最も慣れ親しんでいるものなので、大きなミスを犯すことはない。
特に戦甲部の実力者たちは、基本的に全員が自分専用の戰甲を所有しており、その中には数千万クラスの戰甲も珍しくない。
「三番目、お前が金持ちだとは思わなかったぞ。この戰甲、かなり綺麗じゃないか!」石さんがシルバーキラーを見つめながら言った。
ヘビーバトルアーマー部のメンバーの中で、自分の戰甲を所有しているのは韓森の他に4人いた。太っちょ社長と痩せザルも自分の戰甲を持っており、他の2人は王萌萌と呂蒙だった。
しかし、これら5台の戰甲の中で、王萌萌のものが最高級だった。一目で豪華な最新モデルだとわかる。呂蒙の戰甲も非常に高価そうに見えた。
だが、美しさで言えば、確かにシルバーキラーに勝るものはなかった。そのなめらかなボディラインと精巧な作りは、大量生産ラインでは作れないものだ。これは本当に限定版で、この型番の戰甲は、研究所でもたった1台しか作られていない。
それ以降に作られたものは、設計理念の変化や新技術の導入により、大きく異なるものになっている。
研究所では、完全に同一の実験機を2台見つけるのは非常に難しく、さらにこのシルバーキラーにはいくつかの特別な点がある。
「まあまあだよ、家庭用の戰甲だからね。武器システムさえないんだ」韓森は正直に言った。シルバーキラーの唯一の欠点は武器システムがないことだった。
「武器システムを付けたら、こんなに精巧にはできないだろうね」呂蒙が続けて言った。
彼らは話しながら戰甲の試合会場に向かい、会場で入場を待っていた。