第218章 自分より弱い人とは友達にならない

白弈山は韓森について全面的な調査を行い、彼の立場から機密性の高い文書を見ることができ、韓森が特別安全行動組のメンバーであることをすぐに発見した。

この発見に白弈山は少し喜色を隠せなかった。聖堂が軍から人員を借り出すのは極めて簡単なことで、ましてや白弈山自身が直接口を出すのだから。

特別安全行動組は一般の軍人とは少し異なるものの、大きな問題はないだろうと考えていた。

しかし特別安全行動組からの返答は白弈山を戸惑わせた。特別安全行動組から送られてきた回答文書を読み終えると、白弈山は思わず眉をひそめた。「断られるとは、これは少し厄介だな。」

一般の軍人なら、白弈山は上層部を通じて韓森を強制的に聖堂に借り出すことができたが、特別安全行動組は少し事情が異なっていた。さらに韓森は秦萱の部下でもあり、白弈山にとっても扱いづらい問題となり、すぐには良い方法が思いつかなかった。

「公式ルートが使えないなら、自分で解決するしかない。韓森が自ら進んで私の『大陰陽磁力砲』を修練するよう、何か方法を考えないと。」白弈山はこのまま諦めたくなかったし、『大陰陽磁力砲』が禁術として扱われることも望んでいなかった。

もう一度韓森の資料を取り出して丹念に確認し、白弈山は太陽穴を揉みながら深い思考に沈んだ。

……

韓森は学校に戻り、紀嫣然に電話をかけた。

神血獣魂の武器を手に入れたばかりだが、彼が飼育している異生物がここ数日で神血レベルに昇進する予定だったため、この数日は異生物の狩りには行かないことにした。遠くに行って戻れなくなり、神血生物を食べる時期を逃すのを避けるためだ。

「何してるの?」韓森はホログラム映像に映る紀嫣然を見て、すぐに笑顔で尋ねた。

「見えないの?神の手をやってるわ。」紀嫣然はわざと冷たく答えた。

「どの部屋?一緒に遊びに行くよ。」韓森は厚かましく尋ねた。

「E区6号室よ。時間がないなら来なくていいわ。」紀嫣然は顔も上げずにゲームを続けながら言った。

「すぐ行くよ、5分待ってて。」韓森は通信を切ると、足早にE区6号室へ向かった。

通信が切れた後、紀嫣然の顔に満足げな表情が浮かび、「ふん、分かってるじゃない。来なかったら承知しないわよ。」とつぶやいた。