石さんたちは皇甫瓶晴が韓森の前まで歩いてくるのを目を見開いて見つめ、しばらく口が閉じられなかった。
「何かご用ですか、皇甫先輩?」韓森は仕方なく尋ねた。
「約束してくれたこと、後輩君は忘れてないでしょうね?」皇甫瓶晴はにこやかに言い、石さんたちの方を向いて目配せしながら言った。「後輩の皆さん、韓森君を少し借りてもいいですか?」
「構いませんよ...構いませんとも...」石さんは韓森に向かってウインクした。
韓森は皇甫瓶晴に食事を奢る約束をしていたことを思い出した。今、皇甫瓶晴が直接来たからには、断るわけにもいかず、仕方なく彼女について行くことにした。
「三番目すごいな。前は紀お嬢様がいて、今度は新入りの巨乳の女神まで引っ掛けやがって...なんでこんな良いことは俺の石頭には降りかからないんだ?」石さんは羨ましそうに言った。
「それはお前が三番目みたいな色白美肌じゃないからだよ。美女がお前みたいな粗野な男を好くわけないだろう」呂蒙は容赦なく言い放った。
「それは美女がまだ未熟だからだ。そうでなければ、粗野な男の良さが分かるはずだ」石さんは悔しそうに反論した。
呂蒙は石さんを軽蔑的な目で見た。この男は大柄で強面なのに、どういうわけか下品で、いつも下ネタばかり言っている。
「食事に行くんじゃないんですか?なぜここに?」韓森は困惑して皇甫瓶晴を見た。彼らはすでに軍事学校の正門まで来ていた。軍事学校は軍事化された閉鎖的な管理体制で、許可なしには校区を離れることはできない。
「食事に行くわよ。はい、これ」皇甫瓶晴は通行証を韓森に渡し、そのまま韓森を引っ張って校区を出た。警備員は通行証を確認すると、すぐに通してくれた。
校区を出ると、プライベートフライヤーが飛んできて、皇甫瓶晴の前に停まった。
「皇甫先輩、どこに連れて行くんですか?」韓森は眉をひそめて尋ねた。
「だから、食事に行くって言ったでしょ?」皇甫瓶晴は両手で韓森の腕を抱き、フライヤーに乗せた。
韓森は腕が波打つような柔らかさに包まれるのを感じた。下を見ると、皇甫瓶晴は白いハイネックのぴったりしたセーターを着ていて、豊満な曲線と細い腰がより一層際立っていた。韓森も思わず二度見してしまった。