第298章 滑字の力

双刀の覇王は再び逆流十三殺を繰り出し、韓森を直接倒そうとしたが、すぐに事態が思うようには進まないことに気付いた。

相手の速度と力は変わっていないものの、双刀の覇王は明らかに相手を斬ることがより難しくなったと感じた。

前回は九刀目で韓森を斬りつけたが、今回は十刀目でようやく韓森の体に浅い傷跡を残すことができた。

残りの三刀も先ほどのように韓森の損傷値を大きく減らすことができず、最後の十三刀が終わった時、韓森の損傷値はまだ八十九パーセントも残っており、十一パーセントしか減らせなかった。これは双刀の覇王の予想をはるかに下回るものだった。

双刀の覇王は心中驚き、なぜ二回目の使用が一回目より劣っているのか理解できなかった。

しかし双刀の覇王は既に殺意に目が眩んでおり、多くを考える余裕もなく、ただ早く韓森を倒そうと考えた。残りの十一ポイントの損傷値なら、どんなに悪くても一セットの逆流十三殺で十分なはずだった。

しかし双刀の覇王が三回目の逆流十三殺を繰り出した時、韓森は既に十一刀を完全に防ぎ、最後の二刀だけが韓森に当たり、わずか六ポイントの損傷値しか奪えなかった。

韓森の操作値は既に九十五ポイント減少し、残りわずか五ポイントとなっていたが、双刀の覇王が再び逆流十三刀を使用した時、驚愕したことに、彼の逆流十三刀は韓森にもはや傷を与えることができず、韓森は手にした双刀で十三刀全てを完全に防いでいた。

韓森の目は三日月のように細められていた。『森羅万象』には多くの基礎技術が含まれており、高度な技とは言えないが、どんなに高度な技も基礎技術から進化したものだった。

彼は先ほどから双刀の覇王と戦い続け、飛天霸絕流の双刀術の力の入れ方や刀の使い方についてある程度理解していた。そして今、この精髓である逆流十三殺を見て、さらに興奮を覚えた。

この対決は、韓森にとってこの半年で最も興奮する戦いとなった。以前出会った相手は、身体素質が彼よりもはるかに優れており、十ポイントの身体素質の差は、この段階では非常に恐ろしいものだった。

韓森が以前出会った相手の多くは、三十ポイント以上の素質を持つ者たちで、ほとんどが彼より十数ポイント強かった。彼は何かを学ぶことはできたが、それは限られていた。