川内美玲はゆっくりと言った。「あれはあなたに残されたボイスメッセージよ。あなたには知る権利があるわ。」
愛南は尋ねた。「彼は何て言ってた?」
川内は淡々と答えた。「署の規則で、容疑者は証拠に触れることはできないわ。でも安心して。裁判の結果が出たら、あなたが犯人であろうとなかろうと、必ず伝えるから。」
愛南「…」
川内のような堅物も、今では人をからかうようになったのか。
彼女は仕方なく一歩後退し、ため息をついた。
川内美玲はさらに警告を一言。「ここでおとなしくしていて。私たちを信じて。善良な人を冤罪に陥れることはないわ。」
そう言い残して、彼女は立ち去った。
この時すでに退勤時間を過ぎていたが、川内は帰らずに、直接法医部門の遺体安置所に向かった。
当直の職員が彼女を見て、すぐに尋ねた。「川内先生、こんな遅くまでですか?あの事件は急がなくていいんじゃないんですか?明日の昼間に解剖すればいいでしょう?」