栗原愛南は携帯を開き、X(ツイッター)を見つけて、梅島のXのプロフィールページに入り、案の定、彼の写真を見つけた。
梅島というと、すっかり誤解していた。「まさか僕のことを知っているなんて。でも、たとえ僕の勤務先や会社を知っていて、権力で会社に圧力をかけて私を解雇させようとしても、絶対に妥協しませんからね!」
彼は一歩前に出て、続けた。
「南條記者がかつて言った言葉があります。もし全ての記者が自分の身を守ることばかり考えていたら、この世界で多くの真実が隠されてしまうだろう、と」
「たとえ私が記者になれなくても、この世界にはまだ数え切れないほど記者が立ち上がるでしょう!あなたたちのやっていることが永遠に隠し通せると思わないでください!」
愛南「…」
この中二病的な発言を聞いて、彼女は口角をピクリと動かした。「大学を卒業したばかりよね?」
梅島は頷いた。「はい、それがどうかしましたか?」
「だからそんなに純粋なのね」
梅島「…」
彼は思わず愛南を見た。まるで彼女自身がそうではないかのような言い方だった。
隣にいた木村隊長が彼の腕をつかんだ。「もういい、ここは病室だ。さっさと出ていけ」
彼は梅島の携帯を彼に投げ返し、そして彼の腕をつかんで直接部屋の外に連れ出した。
愛南はようやく川内美玲の方を見た。
しかし、愛南が見た途端、目を逸らし、顔を強張らせ、少し決まり悪そうにして、ようやく言った。「私、ちょっと用事があるから、出ていくわ。」
そして急いで部屋を出て行った。
愛南は小さく笑った。
美玲という頑固者といったら、性格が真っ直ぐで、間違いをするといつも後ろめたそうな様子になる。
でも実際、彼女を責めているわけではない。
この鉄欠乏性貧血症は確かに珍しく、言っても信じる人はほとんどいないだろう。川内が彼女が貧血だと言った時、顔色は普通で、血液検査までしに行ったときも、すでに普通値よりずっと良かった。
彼女が考え込んでいる時、竹歳明が突然尋ねた。「ボス、犯人が誰か知ってるんじゃないですか?」
愛南は眉を上げたが、何も言わなかった。
竹歳はニヤッと笑った。「おや、あの梅島さんがまた生配信を始めましたよ!」
愛南は驚いて、竹歳のスマートフォンを見た。
梅島は先ほどXで生配信をしていて、今もオンラインだった。