第111章 暴露

梅岛記者は頑固な性格で、理不尽なことがあれば徹底的に追及しようとする。

  以前は彼女に対してそうだった。

  今は栗原郁子に対してもそうだ。

  栗原愛南は口元を歪めた。公表してもいいだろう、郁子が自分を正義の味方だと思い込まないように。

  スマートフォンをしまったところで、郁子の偽善的な声が聞こえてきた。「おばさん、愛南があなたを無視しているわけではありません。彼女の性格がそうなんです。気にしないでください……」

  栗原愛南:?

  彼女が横を向くと、藤原美里の顔が曇っているのに気づいた。その言葉を聞いて、美里は口を尖らせた。「栗原お嬢様、お母様は他人の家を訪れる時は礼儀を弁えなさいと教えなかったのですか?目上の人が話しかけているのに、無視するなんてどういうことですか?」