第200章 結末

森川北翔は今回、栗原叔父さんを止めなかった。

  結局、彼も今はかなり怒っているのだ。

  栗原愛南と一緒にいる間、彼は愛南のことをよく理解するようになった。

  表面上は「私生児」という身分を気にしていないように見えても、栗原奥様との関係で、少し自己嫌悪に陥っていた。

  栗原愛南は外見は柔和だが内面は強い性格で、どんな状況にも冷静に対応できる。

  ただこの件に関しては、彼女がどれほど傷ついたかわからない。

  今、栗原奥様が実の母だと知って、どれほど嬉しいことだろう!

  栗原郁子と広石若菜については……

  森川北翔の目にも殺意が垣間見えた。たとえ栗原叔父さんがそう言わなくても、彼はあの二人を許さないだろう!!

  二人がそう考えながら、並んで階段口から廊下に入った。