第300章 親族認定！

栗原井池はその人を見て驚いた。「張本部長？どうしてここに？」

　　その人は他でもない、栗原グループの新エネルギー開発部の部長だった！

　　張本部長はようやく彼に気づいたようで、一瞬驚いてから即座に叫んだ。「栗原さん、あなたもこのプロジェクトを獲得しに来たんですか？それは素晴らしい！」

　　栗原井池：？

　　下谷部長は嘲笑うように言った。「栗原さんは我々のプロジェクトに興味がないそうです。詐欺だと言っていました。」

　　張本部長は即座に心配そうに言った。「下谷さん、さっき電話で言っていたプロジェクトの研究成果は嘘だったのか？」

　　下谷部長：「そんなはずがない！」

　　「じゃあ、どうして詐欺だと？」

　　張本部長は困惑した。

　　下谷部長は手にしたプロジェクト企画書を彼に渡した。「栗原さんが言うには、数億円の価値があるプロジェクトなんてないそうです！」

　　張本部長：！

　　彼はすぐに手にした企画書を開き、ちらっと目を通すと、すぐに栗原井池の方を向いた。「早く、栗原さん、早く契約してください！」

　　ここは紀田グループの縄張りだ。この契約書にサインしなければ、奪われてしまうかもしれない！

　　栗原井池：？？？

　　彼はその契約書を見て呆然としていた！

　　紀田友太郎でさえ表情を変え、下谷部長を見た。

　　下谷部長はすぐに説明した。「紀田社長、私があなたを騙すと思いますか？私と張本さんはずっと競争関係にあります。張本さんまでもがあなたを騙すはずがありません。ただ、さっき紀田社長がおっしゃったように、今後南條テクノロジーとは協力しないそうなので、このプロジェクトは栗原グループとしか協力できません！」

　　この言葉を言い終えると、彼は気分がすっきりし、長く溜まっていた鬱憤を晴らしたような気がした！

　　正直言って、こういう大企業で働いていると、会社にはコネ入社の人間がたくさんいて頭上に圧し掛かっている。彼はずっと不満を感じていた。

　　今、紀田友太郎と紀田のお母さんの表情を見て、彼は最高に気分がよかった！

　　紀田友太郎は眉をひそめた。

　　栗原井池は再び彼の心の声を代弁するかのように尋ねた。「このプロジェクト、本当にそんなに重要なの？」