第365章

栗原叔父さんは一瞬立ち止まった。

部屋の中から闘争音が聞こえてきた。

眉をひそめ、すぐに足早に前へ進んだ。

誰かが愛南を苛めているのか?

しかし、リビングに入ると、床に人々が倒れており、あの見慣れた姿が手を払っているのが見えた。

栗原愛南は現場の全員を軽蔑的に見渡し、冷笑いを浮かべた。「美悠纪、由奈、これがあなたたちの実力なの?」

栗原美悠纪は驚いた。まさか彼女がこんなに腕が立つとは!

栗原由奈は眉をひそめ、周りのボディーガードたちを嫌悪の目で見た。「立ちなさい!早く立って!」

彼女は怒りながら栗原愛南を指差した。「攻撃しなさい!早く!」

しかしボディーガードたちは痛みで地面を転げ回っていた。

体に傷はないものの、なぜか栗原愛南に打たれた箇所が酷く痺れ、全く力が入らなかった。