第586話 真実！

栗原愛南と森川北翔は喜んで尋ねた。「似てる？」

斎藤真司は頷いた。「ええ、とてもよく似ています！お母さんの写真は40代のものですが、お爺さんの初恋の人にそっくりです！」

栗原愛南は言った。「じゃあ、私の祖母が本当にあなたのお爺さんの初恋の人かもしれないってこと？」

斎藤真司は頷いた。

栗原愛南が何か言おうとした時、森川北翔は突然もう一枚の写真を斎藤真司に渡した。「これはどうですか？」

栗原愛南はちらりと見て、それが井上斉子の母親、井上のお母さんの写真だと気づいた。

井上のお母さんの身分については、調べたことがある。まさか…

そう考えていた時、斎藤真司が不思議そうに言った。「似てます、これもとてもよく似ています！」

栗原愛南：？？

井上のお母さんと南條静佳は全く違う顔立ちのはずなのに？

これも似てるの？

彼女が躊躇している間に、森川北翔はネットから40代の女優の写真を見つけて斎藤真司に渡した。

斎藤真司は続けた。「似てます、とてもよく似ています！」

栗原愛南：「……」

彼女は口角を引きつらせながら、やっと理解した。「あなた、日本人の顔の区別がつかないんですね？」

斎藤真司はすぐに答えた。「あなたの顔は区別できますよ。」

栗原愛南：「……」

実際、多くの人がこういう問題を抱えている。例えば日本人が外国人を見る時、みんな二重まぶたで、はっきりした顔立ちのイケメンや美人に見える。顔の違いが大きくない場合、一度や二度会っただけでは相手を見分けるのは難しい。

彼女はため息をついた。

森川北翔は彼女の肩に手を置いた。「心配しないで、もう人を派遣して探しているから。斎藤お爺さんの娘が見つかれば、その情報と解毒薬を交換できるはずだ。」

栗原愛南は頷いた。

二人が帰ろうとした時、嘲笑うような声が聞こえてきた。「斎藤お爺さんは日本で何年も探し続けても見つからなかった人を、あなたたち二人が七日…いいえ、昨日を入れると六日しかない短い時間で見つけられると思っているの？」

南條真美だった！

栗原愛南は彼女を見るなり、怒りの表情を見せた。

彼女は直接南條真美の前に駆け寄り、襟を掴もうとしたが、次の瞬間、南條真美は二歩後退し、手で防いだ！