この言葉が出た途端、全員が森川おばあ様を見つめた。
森川おばあ様は森川北翔を見て、そして森川元碩を見て、笑いながら言った。「あなたたちの言う通りにするわ。全て任せるわ」
森川元碩は即座に喜色を浮かべた。「お爺さん、聞きましたか?おばあ様が私たちの言う通りにすると言いましたよ。だから...」
森川は口を開いた。「義姉さんの意図は私の意見に従うということだ!彼女が正気の時、最も愛していたのは北翔だ。森川家が今日まで発展できたのも、北翔の指揮があってこそだ。そうでなければ、我が森川家が京都に進出することなど不可能だった!私は信じている、もし義姉さんがまだ正気であれば、遺言を修正することなど決してないはずだ!」
森川元碩は焦り、森川光佑を見た。
森川光佑はすぐに口を開いた。「叔父さん、確かにそうですが、私たちは北翔の功績を否定したことは一度もありません。でも母の遺言は、私たちにとって本当に重要なんです。全ての株式を北翔に渡して、私たちに何も残さないというわけにはいかないでしょう?」
森川元碩は頷いた。「そうです。おばあ様が父と私に5パーセントでも株式をくれればいいんです。明らかに20パーセントの株式を持っているのに、今は全て北翔が代理保有しているじゃないですか!20パーセントの株式のうち、父と私はたった5パーセントを求めているだけです。それは無理な要求ではないでしょう?おばあ様が私たちに全く株式を与えず、全てを北翔に残すというのは、おかしいでしょう?」
森川は眉をひそめ、思案した。
その時、森川は突然口を開いた。「お前たちは義姉さんの現在の遺言を見たのか?だからここで修正を求めているのか?義姉さんは本当にお前たちに株式を渡していないのか?」
森川光佑は眉をひそめた。「母が私たちに渡すはずがありません。だって...」
さらに5パーセントの株式があれば、彼らは北翔の持株比率を超えることができる。森川グループの10パーセントの株式の行方は不明だが、最大の株主が取締役会で最大の発言権を持つことができる!
森川おばあ様はあれほど北翔を可愛がっているのだから、全てを彼に残さないはずがない。
森川光佑が考えている間に、森川は口を開いた。「それなら遺言を見てから、修正するかどうか決めようではないか!」