栗原光彦はそっとドアの隙間を開け、怪しげな影が隣の客室に入るのを見た。
その姿は、五番目の栗原光雄ではないか?
栗原光彦はぼんやりと考えた。光雄は自分の部屋にいないで、客室に何をしに行ったのだろう?
彼は好奇心からドアの前まで歩き、耳をドアに当てると、部屋から会話が聞こえてきた。
女の子の驚きの声:「若旦那様、あ、あなた何をするんですか?」
それは橋本南だった。
続いて栗原光雄の下品な笑い声:「夜中に訪ねてきて、何をするって?もちろん子供には見せられないことさ。かおり、もう私たちは付き合っているんだから、こそこそする必要はないよ……」
橋本南は恐れて言った:「いいえ、私は……」
言葉が終わらないうちに口を塞がれ、「んんん」という声を出し、そしてベッドに投げ出されたようだった。
栗原光雄は彼女を放した。
橋本南:「あなた、ここは栗原家よ、本当に大胆すぎるわ!誰かに見られたらどうするの?」
「君は僕の彼女だよ、誰かに知られたってどうってことないさ。それに、私たちは初めてじゃないだろう……前に君の住んでいるところに行ったとき、もうあれをしたじゃないか?」
「あっ、言わないで……」
橋本南は恥ずかしくなったようで、彼の口を手で覆った。
栗原光雄はまるで獲物を見つけた若い狼のように、どうして我慢できるだろうか?
しばらくすると、部屋からは子供には聞かせられない音が聞こえてきた。
栗原光彦は顔を真っ赤にして聞いていた。彼はすぐに姿勢を正した。
栗原光雄と橋本南が付き合っていることは、彼はだいたい察していたが、二人がもう関係を持っていたとは、これは彼が全く想像していなかったことだった!
「あなたの五番目のお兄さん、なかなかやるわね〜」
耳元に可愛らしい感嘆の声が聞こえた。
栗原光彦はすぐに頷いた。
やらないわけがない?
客室の防音は彼らの部屋よりも少し劣っているが、それでも良い方だ。今、部屋からあれほど大きな音が聞こえるということは、栗原光雄という奴が全く力を抜いていないということだ!
栗原光彦はちっちっと舌打ちし、そう思った瞬間、突然体が硬直し、振り向くと、斎藤愛南の鹿のような目と目が合った。
栗原光彦:!!
彼はすぐに二歩後退した:「き、き、君は……」