二日目は広告の撮影日で、天野奈々は本来数人のモデルと一緒に撮影する予定だった。しかし…カメラマンは奈々のオーラが強すぎると感じ、人数が多いと逆に彼女の引き立て役になってしまうため、男性モデル一人だけを残すことにした。
中村は朝早くから奈々の部屋のドアをノックした。しかし…天野奈々がドアを開けたとき、明らかに何かを隠そうとしていて、中村さんを部屋に入れたくない様子だった。中村さんは突然天野奈々を睨みつけて問いただした。「部屋に誰かいるの?」
「私は…」
「天野さん!どうしてこんなことするの?あのクズ男とは別れたとはいえ、墨野社長と結婚したばかりじゃない。外で浮気なんてしちゃダメでしょ!入らせて、入らせて。どいつがそんな図々しくも私の奈々を誘惑したのか見せてもらうわよ!」中村は少し興奮し、力も強くなっていた。ドアを押し開けようとしたその時、墨野宙が突然手でドアを支え、その大きな体で二人を覆い隠すように立った。